同人誌のPP加工の話 クリアPPとマットPP加工どっちがいい?PP加工なしってアリ?
オプションのひとつである「表紙のPP加工」。
るるるでは「クリアPP加工」と「マットPP加工」の二種類がありますが、それぞれ仕上がりが異なるので、どちらにしようか迷ってしまうこともあると思います。
そこで、当記事では私の個人的な視点から、両者の特徴、それからPP加工なしの特徴をまとめてみました。
PP加工で迷っている方は、参考にしてみてください。
PP加工とは
まずは、そもそもPP加工とは?というお話から。
簡単にいうと、PP加工とはコーティングのようなものです。
用紙にフィルムを圧着させ、用紙を傷や摩擦から守ることができます。
見た目を良くする効果もあるので、同人誌でも特に人気な加工のひとつです。
クリアPP(グロスPP)加工とは
クリアPP加工とは、つやっとしたPP加工のことです。
グロスPPとも呼ばれます。
一般的な書籍でもよく見られるものです。
クリアPPのもう一つの特徴として、色合いが若干濃く見えるようになります。
これは同じイラストを、クリアPP加工とマットPP加工したものを並べた画像です。
左がクリアPP加工、右がマットPP加工となっています。
私は初版と再版で加工を変えて色々試すのが好きなので、初版はマットPP加工、再版でクリアPP加工……ということをたびたびやります。
いくつかの同人誌でそれをやった、個人的な所感になりますが……
クリアPP加工は、淡い色使いのイラストや、濃淡があるイラストが映えるかなと感じました。
全体的に深めの色を置いたイラストでクリアPP加工をすると、ぼんやりとしたメリハリのない仕上がりになってしまったんですよね。
ちなみに上に乗せたイラストは、見ての通り背景は淡く、人物は濃いイラストだったので、クリアPP加工がかなりよい感じに仕上がりました。
もちろんどのように仕上がるかはやってみないとわからない部分があるので、一概には言えません。
マットPP加工
続いては、マットPP加工のお話をします。
マットPP加工は、さらっとした艶のない仕上がりになります。
『DE●TH NOTE』の表紙と言われてピンとくる方もいるかもしれませんね。
仕上がりは高級感のある雰囲気になります。
色合いは、PCの画面で見たときとほぼ変わりのない色合いに落ち着く傾向にあります。
これも個人的な所感ですが……
箔押しが非常に映えます。
クリアPP加工に比べると箔押しが目立ち、高級感が引き立ちます。
箔押しをする方には、マットPP加工を推したいところです。
注意点としては、マットPP加工は摩擦や爪のひっかき傷がうっすらと付くことでしょうか。
とは言っても、そこまで気になるものではないので、頭の片隅に入れておく程度でいいかなと思います。
PP加工なしってアリ?
いまや当たり前のように使われているPP加工ですが、PP加工なしはアリなのでしょうか。
結論から述べますと、アリです。
PP加工をしないとチープな仕上がりになったり、傷つきややすくなったりするかな?という心配があるかと思いますが、PP加工なしでも十分な仕上がりになります。
そもそも、印刷所によっては、特殊紙(和紙やラメ入りの用紙など)の場合、PP加工ができないというところがあります。
実際に私も、ラメ入りの用紙であるミランダスノーホワイトをカバー用紙として使ったことがありますが、PP加工なしで作成しました。
PP加工をしなかったからと言ってチープな仕上がりになることはありませんでしたし、作ってから1年以上経っても劣化していません。
また、カバー付きの同人誌であれば、カバーだけにPP加工をして、本文の表紙にはPP加工なしでも問題ないかと思います。
一般書籍でも、そういったパターンが多いです。
無理にPP加工をする必要はないです。
とは言っても、やはりPP加工はおすすめのオプションなので、ぜひチャレンジしてみてください。
クリアPP加工とマットPP加工には、それぞれ特徴があります。
自分の好みや作品との相性を考慮して選ぶとよいでしょう。