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本文用紙の色々

弊社で使える本文用紙について、

https://rururu-p.com/guide-paper

でご案内しているのとは違う個人的なインプレッションとかその他の話をします。

見本紙帳の写真撮ったけどスマホのカメラでライトも特に使わず撮ったので何の参考にもなりません。

本文用紙についてはこの見本帳(無料)を資料請求で取り寄せてご確認いただくのが一番確実かなーと思います。ちゃんとした写真も先輩に撮ってもらうことになってますが、ちゃんと撮って本当に白い紙群なので質感の違いとか写真て見比べるのは難しいと思います

 

しらおい(上質紙)

いわゆる上質紙です。コンビニコピーに行ったとき出てくる紙みたいな、白くてさらっとしてて筆記具を選ばず書き物が出来るような紙。

しらおいというのは製紙会社さんがつけている商品名ですね。

白老と書くそうで、おじいちゃんの白い髪とか髭とかそんな感じの白さのイメージなのかな。

(コンビニコピーでもいろんなコンビニを転々としながらコピーすると出てくる紙が白っぽかったり青っぽかったり黄色みがかってたり、びっくりするほど色が違ってぎょっとすることがありますが、しらおいは黄色すぎず青すぎず白度の高い紙だと思います)

平滑度の高い紙なので、漫画の大きなベタ面はテカって見えることがあります。

本文用には70kgと90kgをご用意しています。

 

琥珀(書籍用紙)

いわゆる書籍用紙です。同人誌では淡クリームキンマリという書籍用紙を使っている印刷会社さんが多いですが、それとほぼ同じ感じで製紙会社の違う商品がこちらになります。

柔らかな黄色味があって、上質紙よりは少し柔らかくてざらつきがあるような気がする紙。

この柔らかさゆえに、ちょっとうねりやすいのです。

B5判などの大判の本に琥珀を使うと、のたうったような感じになることがあります。もちろん小さい判でも同じようになっているのですが、大きいとより目立つというか……

製本に厳しい上司はことあるごとに「もう本文に書籍用紙やめようかなあ」などと言いますが、できたてほやほやの時は波打った状態でもしばらく積み重ねておいておけばピシッと整った本になる場合がほとんどです。

本の波うちに関しては「しばらく静置すれば落ち着く」ということでクレームの対象外とさせていただく場合がほとんどです。

頒布される際にも「刷りたての本なので波打っているが隙間の無い本棚に差したり平らなところに置いて上から別の本で押さえておけばほぼ平たくなると印刷所が言っていた」とお伝えくだされば良いかと思います。

真っ白な上質紙よりも淡い黄色が目に優しいので、紙面を長時間眺めることになる小説本に向いた紙だと思います。もちろん、漫画にご利用いただいてもいいのですが、上質紙と同じく大きなべた面は若干テカって見えます。

本文用には72.5kgと90kgをご用意しています

55kgというより薄手の紙もあるのですが、弊社のオンデマンド印刷で使うとトラブルが多く波打ちも激しいので、こちらは弊社では取り扱っておりません。いつかは取り扱えるようになりたいなあ

 

コート紙

表面に薄くコート剤が塗られたいわゆる塗工紙。同人誌の表紙でおなじみのアートポストほどの照り感はない紙で、パッと思いつくのは新聞折り込み広告のカラーチラシでしょうか。(正確にはあれはまた違う紙ですが、薄手の塗工紙としてのイメージはわかりやすいかと思います)

表面がつるっとした平滑な紙なので、カラー映えはしますが黒はそこそこテカって見えます。

コート剤を塗布している分重い紙で、90kgという同じ重さの時しらおいと比較するとしらおいは厚み0.13mmなのにコート紙は0.08mmになります。

本文用には90kg、110kg、135kgの3種類をご用意しています。

135kgの厚みが0.13mmで90kgのしらおいと同じです。

厚みのイメージで紙をチョイスされるときには上質紙90kgとコート紙135kgがほぼ等しいと覚えておくと便利だと思います。

 

マットコート紙

コート紙と同じく表面に薄くコート剤が塗られた塗工紙です。こちらは艶消しのコート剤でマットな仕上がりになっているのでマットコート紙です。

こちらは90kgで0.11mm。コート紙ほど重くはなく、しらおいほど軽くない紙です。

手触りや光沢の雰囲気でコート紙と使い分けてください。

90kg、110kg、135kgの3種類をご用意しています。

 

モンテシオン(コミック紙)

 嵩高で軽く、やや灰色みのあるラフ紙。ラフ紙がどうしても本文用紙にほしいよう……と色々調べてもらったりサンプル印刷して探して周ったりもしたのですが、価格と印刷再現性と入手の安定性を考えるとこの選択肢になったのでした。

 ラフ紙、コミック紙と言われる類のこの紙はざらっとしている分ベタ面のテカりなどが軽減されて見えます。ただし、大きなベタ面には針でついたような印刷抜けが出る可能性があります。そういう紙の性質だとご理解ください。

 やや灰色めのモンテシオンは69kgのものをご用意しています。紙厚は0.15mm

 

モンテルキア(コミック紙)

 モンテシオンの姉妹品で、より白い紙です。

 紙の性質などはほぼモンテシオンと同様。ただ、とても白くて美しい紙です。

 紙の厚みをそろえるため、モンテルキアは81.5kgをご用意しています。紙厚は0.16mm

 

 


ラフ紙は当初アドニスラフなどを考えていたのですが、各判型の縦目と横目が必要な時すぐ入荷するという条件から外れてしまう紙だったので採用断念しました。

 他にもラフ系の紙の候補は色々あったんですが、T目しかないとかY目しかないとか、東京の店にしか在庫が無くて大阪からでは注文から入荷までに日数がかかるとか、特定のサイズしかないとか……いろいろ難しかったのです。

 個人的な好みでもありますが、ラフ系の紙をいろんな色取り扱えるようになりたいです

 

 色上質紙の薄い色のものを本文用紙として使いたいという案もあり、月替わりのフェアとして取り入れてみようかなと調整中です。

 色上質紙は平たい紙なのでどうしてもテカりがちなんですが、それをわかっていてもピンクとか淡いブルーとか使いたいときもあーる!!

 

 こういう紙が欲しいとか、リクエストがありましたらお知らせください。

 弊社の印刷機との相性とか、お取引のある紙屋さんで扱える紙かどうかとかいろいろと制約があって、リクエストいただいた紙を必ず取り扱えるというわけではないですが、ラインナップ拡張の候補として前向きに検討いたします!