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小説本の背幅はどうやって予測する?【小説同人誌】

小説同人誌を作っている人の中には、「背幅」の予測に悩んでいる人がいるかもしれません。

たとえば、イラストレーターやデザイナーに表紙を作ってもらうときには背幅を伝える必要がありますが、締切に間に合わせるためには、本文を書き上げる前に背幅を決めなければいけませんよね。

 

本文が完成していない状態で、背幅をどうやって予測すればいいのか?
私が同人小説を作っていく中で編み出した方法をご紹介していきます!

 

文字数に対する背幅を知っておく

まずは、「〇文字あたり背幅△mm」になる、ということを知っておくと予測しやすくなります。

小説同人誌を作った経験がある人は、過去のデータから大まかな数値を割り出しておくとよいでしょう。

 

ちなみに私の場合は、新書・文庫のサイズで、4万字あたり5mmになることがほとんどでした。
用紙は淡クリームキンマリ70㎏です。

改行の数や用紙の種類、組版で前後しますが、こちらの数値を参考に考えてみてもよいかなと思います。

 

プロットを綿密に作成する

「〇文字あたり背幅△mm」がわかったら、次はその作品が何文字の作品になるのかを予測します。
多くの人は、ここで悩むのではないでしょうか。

 

何度も小説を書いていると、「この規模の物語なら〇字」というのがなんとなくわかるようになりますが、同人誌でつくるような中・長編だと、その予測もしにくいですよね。
そこで、プロットを細かく作ってみることをおすすめします。

「この物語は10~12万字くらいかな?」とざっくりと考えるよりは、

 

一章 ・・・・・・ 2~3万字
二章 ・・・・・・ 4~5万字
三章 ・・・・・・ 2~3万字

合計:約10万字

 

と細かく区切ったほうが、文字数を予測しやすくなります。
そして、より細かく区切って、

 

一章 セクション1 ・・・・・・ 5000字
一章 セクション2 ・・・・・・ 10000字
一章 セクション3 ・・・・・・ 5000字

二章 セクション1 ・・・・・・ 20000字
二章 セクション2 ・・・・・・ 10000字
二章 セクション3 ・・・・・・ 10000字

三章 セクション1 ・・・・・・ 5000字
三章 セクション2 ・・・・・・ 5000字
三章 セクション3 ・・・・・・ 10000字

 

このように考えていきます。
こうすれば、より正確な文字数を予測できるようになりますよ。

 

「10万字の小説を書いて!」と言われても「え、10万とか言われてもよくわからん……」となりますが、「5000字の短編書いて!」と言われれば「できると思う!」となる原理です。

実際に書きだして計算すると少々面倒なので、頭の中でなんとなくイメージするだけでも大丈夫かなと思います。

 

このように考えるためにも、プロットを細かく作るのがおすすめです。
私もWEB小説を書くときはざっくりとしたプロットしか作らないのですが、背幅計算が必要になる同人誌作成のときはかなり細かくプロットを作ります。

 

むしろ中身よりも背幅を先に決める

テーマだけを決めて、背幅を先に決める!
背幅に合わせて物語を作る!
という方法です。
こちらの方法を取る人も多いかなと思います。

こちらの方法を取る場合は、決めた背幅にぴったりのストーリーになるようにプロットを作る必要があります。
やはり、こちらも綿密なプロットを作るのがおすすめです。

 

予測の背幅と実際の背幅が合わなくても大丈夫!

あくまで同人誌なので、楽しんで作ればOKです!
予測が間違ってしまっても、なんとか予測の背幅に合わせる方法はあるので、心配いりません!

 

たとえば、

  • 後日談でページ数を増やす
  • 組版を調整する
  • 用紙の種類を変える

などの方法で、ページ数・背幅の調整は可能です。

るるるの背幅の計算ツール(無線綴じ冊子)では用紙、ページ数で背幅を自動計算できます。

 

また、イラストレーターやデザイナーに表紙の作成を頼んでいて、背幅がどうしても予測できない……!というときには、背幅がずれてもずれたことがわかりにくいデザインを依頼するという方法があります。

背表紙が表1と表4に繋がっているデザインにすれば、多少のズレはわかりません。

 


表紙を外注するときに必要になる、背幅の予測。
正確に予測するには慣れが必要になりますが、コツを掴むことで予測できるようになってきますよ。
ずれてしまっても調整することはできるので、あくまで同人誌は楽しく作ってくださいね!