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文庫サイズの同人誌の値段の決め方は?ページ数?原価?相場?

同人誌を作ったら、イベントや通販などで頒布したいところ。
そこで悩むのが、頒布価格ではないでしょうか。

特に文庫サイズの本となると原価も高くなりやすく、いくらにすればよいのか迷ってしまいますよね。
当記事では、文庫サイズの同人誌の値段について考えていきたいと思います。
頒布価格で迷っている方は参考にしてみてくださいね。

 

同人誌の値段はページ数×10?

同人誌の価格設定をする際によく耳にするのが、「ページ数×10」という計算式。
たとえば、36ページの本であれば、36×10=360円。
会計しやすいように調整すれば350~400円というところです。
36ページの本で350~400円であれば、適正価格、もしくはもう少し高くてもいいよ!くらいの値段のように思えます。

 

しかし、文庫本で同じ計算式を使うと、少し高い金額になってしまうかもしれません。
文庫本は1ページに入る文字数が少ないので、ページ数が多くなりがちです。
200ページの本も珍しくありません。

この200ページの同人誌を計算式に当てはめると、200×10=2,000円となります。
2,000円の同人誌もたしかにありますが、ファンの作家の作品でなければなかなか手を出しづらい価格であるというのが正直なところではないでしょうか。

 

もちろん、同人誌の値段設定は自由です(特に一次創作の場合)。
しかし、値段が高すぎると頒布数が少なくなりやすく、結果として赤字になることがあります。

文庫サイズの同人誌の場合、ページ数×10の計算式は過信しないほうがよいかもしれません。

 

相場と原価を照らし合わせて考えよう

文庫サイズの場合、単純に計算式を使うといい感じの値段が出せないので、相場と原価を照らし合わせて考えていきましょう。
例として、200ページの文庫サイズで考えていきます。

 

まず、相場をチェックしてみます。
よく見かけるのが800~1,500円ほどでしょうか。
このくらいの値段に設定すれば「高い」と思われにくくなるでしょう。
相場はTwitterpixivなどでチェックしてみてください。

 

続いて、原価を計算します。
たとえば、るるるのカバカラモノセットで次の仕様にすると、

  • 部数:100部
  • 表紙用紙:アートポスト180K
  • 本文用紙:琥珀72.5K
  • ページ数:200ページ ※表紙(表1・2・3・4)を含む総ページ数
  • PP加工:クリアPP
  • カバーあり
  • 締切りコース:標準

印刷費は74,950円となります。
1冊あたり、約750円が原価になりますね。

 

相場が800~1,500円、原価が750円なので、実際の値段は800~1,000円くらいにすると丁度よいのではないでしょうか。

本の仕様や印刷所によって、相場も原価も変わります。
ここで紹介した方法をもとに、値段を考えてみてくださいね。

 

同人誌の値段を考えるときは

ここまで同人誌の値段の割り出し方を紹介してきましたが、はじめの方に書いたように、同人誌の値段は自由です。
(職業の関係とか二次創作のマナー的な部分で、自由がきかない場合もありますが……)

 

高い値段にしても安い値段にしても、それは作者の自由です。
しかし、長く同人活動を続けるのであれば、同人誌の値段を考えるときに次のことを意識して決めるのがおすすめです。

 

  • できる限り赤字を大きくしないこと

 

赤字が大きすぎると、同人活動を続けられなくなります。
趣味活動の範囲を超える赤字は出さないように値段を調整しましょう。

 

また、ある程度周りに合わせた方が、人間関係的な意味で同人活動を続けやすくなります。
同人活動でそういったことはあまり考えたくないのが正直なところかもしれませんが、さらっと周囲の価格を調べてみてもよいでしょう。
相場を大きく超えたり、逆に下回ったりしないほうがベターです。

 


文庫サイズの同人誌の値段は、相場や原価をもとに決めるとよいでしょう。
無理なく活動を続けられる値段にすることをおすすめします。

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